こんにちはスタッフ梅戸です。

背中の痛みや重だるさ、慢性的な腰痛に深く関わっている筋肉が脊柱起立筋です。

脊柱起立筋は背骨の両側に縦に走る筋肉群で、姿勢を保つ、体を起こす、動作時の安定性を支えるなど、私たちの日常動作に欠かせない重要な役割を担っています。

デスクワークや前かがみ姿勢が続く現代人にとって、常に負担がかかりやすい筋肉でもあります。

この脊柱起立筋の上には、東洋医学で重要とされる背部兪穴（はいぶゆけつ）が存在します。

背部兪穴とは、内臓の働きと関係が深いツボが背中、特に脊柱起立筋の走行上に並ぶように配置されているものです。代表的なものには、肺兪・心兪・肝兪・腎兪などがあり、それぞれ呼吸器や循環器、消化器、泌尿器系などと関連するとされています。

背部兪穴は「内臓の状態が反映されやすい場所」として知られていますが、実はそれだけではありません。

筋肉や神経とも密接に関係しているため、運動器の治療にも非常に有効です。内臓の疲れや自律神経の乱れがあると、背部兪穴周囲の脊柱起立筋が硬くなり、血流が悪化します。その結果、腰痛や背部痛、姿勢不良につながるケースも少なくありません。

鍼治療では、これらの背部兪穴や脊柱起立筋を的確に刺激することで、血流改善や筋緊張の緩和、自律神経の調整が期待できます。内臓の働きを整えつつ、同時に筋肉の柔軟性や背骨の動きを改善できる点が、鍼治療の大きな特徴です。

「内臓のツボ＝内科的な症状だけ」というイメージを持たれがちですが、実際には腰痛・背中の張り・疲労回復など、幅広い症状に応用されています。

背中の違和感や慢性的な疲れが取れない方は、脊柱起立筋の緊張や背部兪穴の反応が関係しているかもしれません。

表面的な痛みだけでなく、体の内側から整える視点も大切です。当院では、こうした東洋医学的な考え方も取り入れながら、症状に合わせた施術を行っています。気になる不調がありましたら、ぜひ一度ご相談ください。

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